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スウォッチ

ニコラス・ハイク (新しいウィンドウ)

ニコラス・ハイク© Swatch

The Escalator-ストップウォッチと日付表示機能付き、スウォッチ・2005年秋の新作。 (新しいウィンドウ)

The Escalator-ストップウォッチと日付表示機能付き、スウォッチ・2005年秋の新作。
© Swatch

クラッシックなデザインのブレゲ男性用高級時計 (新しいウィンドウ)

クラッシックなデザインのブレゲ男性用高級時計© Breguet

スウォッチグループは、現代のスイス時計産業を代表するメーカーである。スウォッチグループは、70年代、スイスの時計産業がクウォーツ時計の開発に出遅れ、日本製の安価で精密な時計に脅かされて大打撃を受けていた時に登場した。

創設者であるニコラス・ハイクの改革精神のおかげで、スイスの時計産業は再び蘇った。

スウォッチは、季節や気分に合わせていくつも買うことのできる安価で親しみやすいファッションウォッチである。

スウォッチグループは、スウォッチの他にも手頃な価格の時計から高級時計まで、幅広いブランドを揃えている。

ベルン州のビール/ビエンヌに本社を構えるスウォッチグループは、時計産業における世界市場の約3分の1のシェアを占めている。スウォッチグループ傘下には、時計の他に時計部品の製造を行っている会社もあり、ソロトゥルン州グレンヒェンにある世界をリードする時計部品メーカーETA社もその1つである。スウォッチグループの製品は、大部分がスイスで製造されており、一部がアメリカと中国で製造されている。

スウォッチの時計は、2004年のアテネオリンピックや2008年の北京オリンピックなど世界のさまざまなスポーツ競技大会の記録測定に公式採用されている。また、マイクロ機械や自動車産業にも携わっている。

スウォッチの歴史

スウォッチグループ誕生は、1983年に端を発する。当時、スイス最大の時計メーカーASUAGとSSIHは、ロンジン(Longines)、オメガ(Omega)、ティソ(Tissot)のような高級ブランド時計を販売することが外国メーカーに差をつける唯一の手段だと考えていた。

ASUAGとSSIHは、経営コンサルタント会社ハイク・エンジニアリングの最高経営責任者であるニコラス・ハイクを迎え、経営相談を依頼した。さまざまな反対意見はあったものの、ハイクは、根本的な改革を提案し、ASUAGとSSIHの両グループは合併してSMH(スイス・マイクロ・エレクトロニクス)という組織になった(後の1998年、SMHはスウォッチと改名)。ハイクと彼のパートナーのスイス企業がSMH社株の過半数を所有し、ハイク自身がSMHの最高経営責任者になって、新しい時計の製造および商品化がスタートした。

技術とマーケティング

ハイクは、商品と流通環境を常に重視し、生産とマーケティングがしっかり連携していれば、おのずと商品は売れると考えていた。

80年代初頭、スイスの時計産業は、高級時計の製造販売のみに頼っていたために難しい時期を迎えていた。ハイクは、たとえ売れ行きが落ちていても高級時計のネームバリューには価値があると確信していた。そして、消費者の購買意欲をそそるためは、何か策を講じなければならないと考えた。

そこで誕生したのが、プラスティック製の手軽な時計“スウォッチ(Swatch)”である。従来の時計が90の部品を必要としたのに比べ、スウォッチはわずか51の部品を使用し、ロボットによる1つのラインで組み立てることが可能だった。そのため、精密でありながら低価格(39~50フラン)での提供が可能となり世界的な競争力を持つことができた。

スウォッチは、発売後すぐに、まずスイス国内で、そしてアメリカで人気を博し成功を収めた。ファッションアイテムとして売り出されたスウォッチは、半年おきに新しいデザインを発表し、最初の21ヶ月で350万個を売り上げた。発売20周年を迎えるまでには、2500種類のデザイン、計3億個を売り上げた。

マーケティングは、スウォッチを含むスウォッチグループのブランド商品の成功にとって始めから重要な役割を持っていた。すべての商品には、それぞれの広告を通じて広まったイメージがある。スウォッチは“高品質で低価格、生活の刺激と遊び”というイメージで売られている。広告には、技術と同じように革新的な要素がある。以前、スウォッチグループは、宣伝のために140mの長さの時計を作り“60ドイツマルク、スイス”のコピーと共にフランクフルトの大きな銀行の外壁に飾った。

スウォッチグループのブランド時計ブレゲ(Breguet)は、価格帯が数千フランという超高級時計である。イメージキャラクターとしてブレゲの愛好者であった歴史上の人物、マリー・アントワネットとナポレオンを起用している。

“月に行った時計”は、同じく超高級時計のオメガ、スピードマスターのキャッチコピーである。オメガの精密性、耐久性、高性能を伝えるイメージキャラクターとしてミヒャエル・シューマッハーを起用、そして、美しさと優雅さ、インテリジェンスの代名詞としてシンディ・クロフォードとピアース・ブロスナンを起用している。

“ニコラス・ハイク(1993年、サンクトガレン大学での講義より)企業戦略を考える際に思い出してください。システム上のさまざまな問題の中で、常に思い出してほしい3つの大切なことは、 1に商品 2に商品 3に商品とそれを取り巻く環境です。ぜひ、忘れないでください。”

ニコラス・ハイク(1993年、サンクトガレン大学での講義より)