NGO-アルプス保全委員会
アルプス保全委員会(CIPRA)は、50年前に設立され、アルプス圏7ヵ国にある約100の団体や組織で構成された、アルプス圏の自然遺産と文化遺産の保護を目的とした非政府組織である。
アルプス協定の一創案者としてのアルプス保全委員会は、アルプス協定の取り決めを広く一般に認識させ、地元政府が継続的なアルプス圏の発展に努力するよう促すことを任務としている。そのため地元市町村とのネットワークによって、アルプス圏内の主要な産業を確立するための知識や情報の交換を促進している。さらに、すべての地域や個性に合わせたやり方で、アルプス圏各地域のアイデンティティーを確立するために尽力している。
アルプス保全委員会は、アルプス協定と関わりのある各国のプロジェクトの査定も行っており、査定結果は「白書」(好ましいプロジェクトのリスト)と「ブラックリスト」(好ましくないプロジェクトのリスト)に載せて公開される。
スイスは「国立公園の拡張プロジェクト」で、特に子供と青少年が自然の中を歩くことの意義を広め、高い評価を得た。(グラウビュンデン州ラントクワルトのスイス国立公園)しかし、スイスのアルプス山脈の人がほとんど踏み入っていない高地に、税金を投入して新しいスキー場を建設するプロジェクトは、アルプス保全委員会に批判されブラックリストに載った。その他にもブラックリストには、ティチーノ州にある湖畔の村ボスコグリンにおける観光設備の拡張計画、アレッチ氷河のスキー施設建設計画が載っている。
アルプス委員会の各組織は幅広い地域で、地域のアイデンティティーの保持からエネルギー開発の促進まであらゆる活動を行っている。
1988年には、昔、アルプスの風習だった山に火を灯す行事が再現された。この風習は中世に危険防止の警告灯を点けたことから始まった。8月中旬のある日、アルプス圏の自然破壊に反対する人々によって、アルプス山脈の上をスロヴェニアからニースまで光の輪が繋がった。