特別なチョコレート
スイスでは、イースターやクリスマスの時期になるとチョコレートで作られたイースターうさぎやサンタクロースがウィンドウを飾り、町は甘い香りで包まれる。
スイスには、チョコレート工場で大量生産されるチョコレートだけではなく、スイス各地にある小さなチョコレート店やケーキ屋が独自のレシピで作ったチョコレートを販売している。
その他、チョコレートは、さまざまな場面で用いられている。例えば、2008年にスイスとオーストリアが開催国となったサッカー欧州選手権では、チョコレートで作られたサッカースタジアム、選手、熱狂するファンやサッカーボールが飾られ、人々の目を喜ばせた。
また、伝統行事でもチョコレートが用いられ、毎年12月のはじめにジュネーヴで行われる“エスカラード”という伝統行事は、特に有名である。1602年、ジュネーヴを再び支配下に収めようと夜襲をかけたサヴォワ公シャルル・エマニュエル1世は、市民の抵抗に遭い撤退を余儀なくされた。この風習の名前である“エスカラード”は、サヴォワ家がジュネーヴに侵入するために要塞に立てた“エスカラード(要塞攻撃のための梯子作戦)”にちなんで付けられた。当時、城壁をよじ登ってきたサヴォワ軍の敵兵にある市民が鍋に入った熱いスープをかけて撃退したという逸話から、エスカラードでは、チョコレートで作られた鍋に野菜の形をしたマジパンが入ったものがシンボルとされている。
同じくジュネーヴで有名なモーターショウが開催される時期になると、毎年、チョコレートでできた車がカーショップのショーウィンドーを飾り、チューリヒで行われる春の到来を祝う伝統行事“ベーグ”の際も趣向を凝らした多種多様なチョコレートが売られる。
