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20世紀のチョコレート

兵役の際に配られるミニタリーチョコレート

兵役の際に配られるミニタリーチョコレート© Christoph Balsiger / swissinfo.ch

チョコレートは長い間、高級品として扱われていた。広告も外国の上流階級に属する人々に向けられていた。裕福な人々はチョコレートを買う金銭的な余裕があるだけでなく、チョコレートの評判を世間に広める役割を果たしてくれるため、国内市場の小さいスイスのチョコレートメーカーはそれら裕福な消費者を求めた。20世紀始めには、スイスのチョコレート全生産高の4分の3が輸出されていた。第一次世界大戦の直前には、世界のチョコレート生産高の半分をスイス産が占めていた。

第一次世界大戦後、チョコレート業界は危機に陥った。第一に、方々の軍隊に配給していたミリタリーチョコレートの需要がなくなり、第二に、戦後の世界大恐慌によってチョコレートの輸出高も減少した。

第2次世界大戦中には、砂糖とカカオの輸入が困難になったため1943年から1946年の間、チョコレートは配給制となった。

第2次世界大戦後、チョコレート業界は新たな好景気を迎えた。チョコレートが高級品から日常的な商品へと変わったことが売り上げ増の決定的な要因となった。チョコレートメーカーは新製品の開発と低価格化を競い合い、次第にチョコレートはより多くの人の嗜好に合った、求めやすい価格帯の商品へと変わっていった。

ミリタリーチョコレート

チョコレートを大量に購入した最初の顧客はスイスの軍隊である。スシャール社は1876年に兵士の基本食に含まれていた初のミリタリーチョコレートを売り出した。現在でもチョコレートは、スイスの兵役の際に賄いとして支給されている。

さらにスイスチョコレートは、20世紀始の日露戦争の時に、満州で日本軍と戦ったロシア軍将校達の強壮剤として活躍した。あるロシア軍の看護婦が1905年に、ミルクチョコレートの生みの親である製造主ダニエル・ペーターに送った手紙には「キャンプでは、しばしば食料が底をついた。その時食べた“ガラ”(チョコレートの銘柄)の一粒が生きる気力を呼び起こした」と書いてあった。