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清掃車“シティキャットH2”で“きれい×きれい”

世界初の水素で動く清掃車“シティキャットH2” (新しいウィンドウ)

世界初の水素で動く清掃車“シティキャットH2”© EMPA

シティキャットH2の燃料電池 (新しいウィンドウ)

エンジンの主要部を担うのは、水素をエネルギーに変える燃料電池© EMPA

出動中の清掃車“シティキャットH2” (新しいウィンドウ)

出動中の清掃車“シティキャットH2”『水素で走ってます。』© EMPA

近頃、スイス北西部に位置するバーゼルの街道で、珍しい小型清掃車の試運転が数カ月にわたって行われた。この優秀な小型清掃車は、歩道をブラシで掃く、ゴミを掃き出して吸い込む、道端に水をまくなど、清掃車としての主な機能を有する他に、水素を唯一の原動力とし、環境を汚染する排気ガスを一切排出せず、さらに、ディーゼルエンジンの清掃車と比較して音がかなり小さいなど、特殊な技術が駆使されて開発された。それらの特徴は、歩行者専用道路や駅、展示会場などで使われる清掃車にとってまさに利点である。

水素:未来のエネルギー

この清掃車“シティキャットH2”の原動機主要部分には、水素と酸素の化学反応によって電気を作ることができる燃料電池が使用されている。このシステムの大きな長所は、車のマフラーから水素と空気中の酸素による化学反応の際に発生する蒸気が出るだけで、環境を汚染する排気ガスが一切排出されないことである。

燃料電池は、空気を汚さないだけでなく、基本燃料の水素が水の化学成分であり、無限資源であることから大変に有望な技術とされている。燃料電池は、従来の石油エネルギーを燃料とするエンジンに代わる新たな代替技術として大きな関心を集めている。

公、民のパートナーシップ

しかしながら、有効なエンジンシステムの開発は、技術面において、大きな挑戦である。特に、大量生産の車両のエネルギー需要を充足させることが重要とされている。プロジェクトチーム“hy.muve(hydrogen-driven municipal vehicle=水素を燃料とする地方自治体車両の略)”のエンジニアは、3年におよぶ研究の末、この燃料電池開発で大きな成果を上げている。 プロジェクトは、スイスで最も有名な2大研究所であるEMPA(連邦素材試験所)とパウル・シェラー研究所の共同により行われており、他にも、清掃車メーカーのビュヒャー・シュルリング社をはじめ、数々の民間企業が協賛している。 

研究所から道路へ

今日、水素の製造と貯蔵には、比較的コストがかかるため、これまでのところ、自動車産業界は、 燃料技術への投資にやや消極的である。加えて、採算性の低さも理由に挙げられる。“シティキャッツH2”プロジェクトチームは、これらの問題を解決し、水素技術を長期的に研究所から道路へと展開する決意を固めた。

2009年秋にバーゼルで実施された試運転の際には、清掃車が実際の条件下において、初めて実質的な運転テストを行った。清掃車のエネルギー消費、および、エネルギー効率に関して言えば、最初の試みは、大きな期待を生む結果となった。逆に、燃料電池の基本コンセプト、および、気温が低いスイスの冬における初期トラブルが明るみに出た。そのため、本格的な大量生産は、まだ、時期尚早である。プロジェクトチームは、全力で欠陥の克服に努めており、清掃車“シティキャットH2” は、近いうちに、ライン川沿いの都市バーゼルやスイスの他の都市の道路に再登場するはずである。

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