アレクサンダー・ザイラー
アレクサンダー・ザイラー(1819~1891)は、現在、ツェルマットに数多くのホテルを持つホテルグループ“ザイラー・グループ”の創設者で、スイスのホテル王であった。ヴァリス/ヴァレー州の農家に生まれたザイラーは、23歳で石鹸・蝋燭職人になるための訓練を受け、後に石鹸と蝋燭を製造する工場の工場長となり、1851年には、ツェルマットに移り“ホテル・モンテローザ”をオープンさせた。ホテル・モンテローザには、イギリス人登山家のエドワード・ウィンパーが、マッターホルンに初登頂する際に宿泊した。当初順調であったウィンパー隊のツェルマット登頂は、下山途中にザイルパーティーの4名が死亡して、悲劇的な結末を迎えた。
その後、ツェルマットとホテル・モンテローザの名が知られるようになり、多くの観光客がマッターホルンの麓の町に押し寄せた。ザイラーは、次々とホテルの買収や賃借をし、ホテル経営を広げていった。その中には、1884年にオープンしたリッフェルアルプのグランホテルも含まれていた。ザイラーは、宿泊客を1㎞離れたゴルナーグラート鉄道駅からホテルに送迎するために、路面電車の建設を申請した。当時の主な運送手段は馬車であったが、1899年、標高2,222mのリッフェルアルプで、ヨーロッパ最高地点を走る電車の運行が開始した。1961年、グランホテルは火災により全焼し、営業は停止したが、2001年に高級ホテルとして改修され、再び営業を開始した。
- リッフェルアルプ・リゾート (英語)