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環境

生物多様性の研究

研究者トーマス・シュピーゲルベルガー

30年代に生態系の調査が行われたグリンデルヴァルトのシニゲン岩棚にて、人間がアルプスの生態系を長い時間をかけてどのように侵害しているかについて調査を行う研究者トーマス・シュピーゲルベルガー。© Priska Ketterer © nfp48

スイスの研究チームは、国連の生物多様性条約により義務づけられた動植物を取り巻く環境の変化の観察、監視、および、システマチックな統計調査を行っている。

スイスには、他国に比べると大変多種多様な生物種が生息している。スイスは、ヨーロッパの中央に位置するため、他のヨーロッパより気候の地域差がある。特に、ティチーノ州やヴァリス/ヴァレー州などの特殊な気候風土を持つ地域には、多くの動植物が生息している。
 
スイスは、国土の大部分を山が占める山岳国であるため、多様な生育域がある。その中でも特に、アルプス北部には、多種多様な動植物が生息しており、本来、アルプス南部に生息していると思われる動植物がアルプス北部にも生息していることに専門家は驚いている。

スイスの産業や集落が集中する経済の中心地、中部平原に生息する生物種の種類は、少ない。
国家研究開発プログラム“アルプスの風土と生息域”の枠組み内で、人間がアルプスの生態系を長い時間をかけてどのように侵害しているかについて調査が行われ、30年代に、より多くの収穫を得るために山の牧草地に撒かれた石灰肥料がその後、アルプスの植物相を変えてしまったという結果が出た。以前に繁茂していたいくつかの種類の植物が、現在は、絶滅しかけているなど、その影響は、今も続いている。