貧困

スイスで最も多く裕福な人々が住んでいるツークで行われているチャリティ活動© Julie Hunt / swissinfo
スイスで「貧困」とは、一般の人が当たり前に持っているものを持てない状況を指す。2004年、一人暮らしで2490フラン、2人の子供がいる家庭で4603フランを最低限度の月収とし、収入がそれ以下の家庭を貧困家庭とみなした。多くは、子供の多い家庭、一人で子供を育てている人、失業者、フリーで仕事をしている人、教育を十分に受けていない人、高齢者などだった。
2004年には、6,7%が仕事を持ちながらも最低限度以下の収入しか得られていない、いわゆる“ワーキング・プア(貧しき労働者)”に属していた。
地域による貧富の格差は大きく、イタリア語圏のティチーノ州には、チューリヒ州の倍の低所得家庭がある。
2005年、国連児童基金ユニセフ(UNICEF )が、経済協力開発機構(OECD) に加盟する26カ国を対象に行った調査によると、スイスでは貧困家庭に育つ子供が全体の6.8%を占めているという結果が出た。貧困家庭とは、その国の国民の平均収入の半分以下しか収入がない家庭をいう。他国との比較では、スカンディナビア半島諸国のみがスイスよりも貧困家庭で育つ子供の数が少なく、ドイツとオーストリアが共に10,2%、日本14,3%、イタリア16,6%、アメリカ21,9%とスイスよりも貧困家庭で育つ子供の割合が高いという結果が出た。
ワーキングプア
2005年度の連邦統計局の調べによると、20歳から59歳までの人々のうち4.2%が、働いていても生活レベルが貧困層に属する、いわゆる“ワーキングプア”であるという結果が出た。(2004年には、4.5%)“ワーキングプア”は、90年代以降、急激に増えたが、2000年を境に減少傾向にある。
生活保護
スイスの生活保護は、人々の最低限の生活を保障する目的で施されている。連邦統計局の調べによると、2005年、生活保護を受けている人の割合は、全体の3.3%という結果が出た。また、生活保護を受けている人の割合は、都市部で5%、農村部で1.4%と、都市と農村で大きな開きがあった。
生活保護を受けている人は、一人で子供を育てている人や充分な教育を受けていない若者の割合が最も高い。また、外国人の受給者の割合いは、全体の43.8%に上った。